この記事はAIによる改訂版です
菅原昇司が2022年に書いた「トロンボーンのスライディング」を、AIが読み解いて、見出しや表を足して整理し直したものです。考え方や実演はすべて元の記事のものです。本人の言葉で読みたい方は、元の記事をどうぞ。
元の記事 → トロンボーンのスライディング
速いフレーズを吹いていて「スライドが追いつかない」「腕に力が入ってぎこちなくなる」と感じたことはありませんか。原因のひとつは、1音ごとにスライドを伸ばしたり縮めたりする往復の動きです。
元の記事では、E♭のフレーズを例にして、替えポジションを使うとスライドの往復がどれくらい減るのかを、菅原さん自身が3つのパターンで吹き比べています。
この記事でわかること
- 替えポジションとは何か、よく使う替えポジションの一覧
- 同じフレーズを「替えポジションなし」「あり」「ピッチベンドあり」で吹き比べた結果
- 替えポジションをどんな場面で使うと良いか
替えポジションとは
トロンボーンは、同じ音を2つ以上のポジションで出せることがあります。いつも使うポジションとは別の位置で同じ音を出すことを替えポジションと呼びます。
よく使う替えポジションは次のとおりです(テナートロンボーン、実音。真ん中のドをC4としています)。
| 音 | ふだんのポジション | 替えポジション |
|---|---|---|
| F3 | 1 | 6 |
| A3 | 2 | 6 |
| B♭3 | 1 | 5 |
| B3 | 4 | 7 |
| C4 | 3 | 6 |
| D4 | 1(少し低めに出やすい) | 4 |
| F4 | 1 | 4(少し短めに) |
全部のポジションと音の対応は「トロンボーンのスライドポジション表」にまとめています。
例にするフレーズ
例えばE♭のこんなフレーズです。フレーズの理論的な解説はいったん置いておいて、このフレーズをどのポジションで吹くかというお話です。

パターン1:替えポジションを使わない(8ストローク)

まず間違いなく、ほとんどの人はこのポジションで吹くはずです。菅原さんも、ふだんはこのポジションで吹いているそうです。
まったく問題なく吹けますね。そこから「もっとスライドを楽に動かせるんじゃない?」と思い立って、いろいろ試してみた、というのが元の記事の出発点です。
スライドの往復が吹きにくさの原因
菅原さんがスライド操作で一番ストレスに感じるのは、ある音からスライドを伸ばして(縮めて)次の音を吹いたあと、すぐに逆方向に縮めて(伸ばして)次の音を吹くことです。トロンボーン吹きなら当たり前の動きですが、速くなると力が入ってぎこちなくなります。
このフレーズの1小節目2拍目頭のFから2小節目1拍目のDまでは、
1ポジション →(伸ばす)4 →(縮める)3 →(伸ばす)4 →(縮める)1 →(伸ばす)3 →(縮める)1ポジション
と、1音ごとに方向が入れ替わります。
ここでは、スライドを一方向に伸ばす(縮める)動きをストロークと呼ぶことにします。1ストロークで1音しか吹けないのは、速く吹くにはあまり効率がよくありません。

スラーがストローク、矢印がスライドの方向です。見事に1音ずつ入れ替わっていますね。矢印を数えると8個、つまりこのフレーズには8ストローク必要です。

パターン2:替えポジションを使う(5ストローク)

ここではB♭を5ポジション、Fを6ポジションでとっています。矢印は5個になりました(5ストローク)。
- G(4)→B♭(5)→F(6):Gからスライドを伸ばすだけでB♭とFが吹ける
- Fを6ポジションにしたので、縮めるだけでDとE♭が吹ける
- B♭を5ポジションにしたので、E♭、Gと伸ばすだけで吹ける
- B♭を5ポジションにしたので、CとDは縮めるだけで吹ける
- ここは替えポジションなしで吹ける
聴き比べると、スライドの動きが滑らかになっているのがわかります。菅原さんは「練習すればまだ速く吹けると思う」と書いています。
パターン3:替えポジションとピッチベンドを使う(4ストローク)

最後は、替えポジションに「本来そのポジションでは出せない音」を組み合わせます。
赤丸のついたDは、本来4ポジションでしか出せない音で、替えポジションはありません。そのDを、口の操作(ピッチベンド)で2〜3ポジションあたりで出してしまいます。そうするとB♭まで1ストロークで行けるので、矢印は4個になります。
さらにスライドの動きが滑らかになりました。
このテクニックは「False tone」「Fake note」と呼ばれることもありますが、やっていることはピッチベンドです。口だけで半音下や全音下の音を出します。
2〜3ポジションあたりでDを出す練習をしている動画です。
3つのパターンを聴き比べ
パターン1〜3を続けて吹いた動画です。
パターン1の速いバージョンです。元の記事では「おそらく今の自分の限界。これ以上の速さは不自然になる」と書かれています。
パターン3の速いバージョンです。こちらは「まだ速く吹けると思う」とのことです。
替えポジションはどんなときに使う?
元の記事の締めくくりで、菅原さんは「このテクニックを使うのが正しい」わけではないと書いています。AIなりに要点をまとめると、次の4つです。
- 自分にとってより音楽的になるなら、積極的に使えばいい。 使わなくても十分カッコよく吹ける人もたくさんいます。
- ジャンルは選びます。 菅原さんがやっているジャズとは相性がいいテクニックだそうです。
- 何の音でもピッチベンドで処理していいわけではありません。 「この音をピッチベンドで処理したらおかしいよね」という場面はあります。音楽を注意深く聴いているかどうかが分かれ目です。
- アドリブ中にこんなことを考えて吹くのは無理です。 菅原さんも、アドリブ中は一番慣れたふだんのポジションで吹くそうです。一方で、ビッグバンドの譜面のように前もって準備できる場面では、この考え方がとても役に立ちます。
菅原さんは、いずれアドリブでもこういう動きが自然に出てくるように練習していきたい、と書いています。
そして追記にあるとおり、なんだかんだで一番大事なのはやはりリズムです。
よくある質問
替えポジションは初心者のうちから練習したほうがいいですか?
まずはふだんのポジションで、正しい音程とリズムで吹けるようになるのが先です。曲の中で「ここのスライドが忙しい」と感じる場所が出てきたら、そこで替えポジションを試してみるのがおすすめです。
替えポジションは音程が合いにくいと聞きました。
同じ音でもポジションによって少し音程や響きが変わるので、チューナーや録音で確かめながら位置を覚えるのが近道です。表で「少し短めに」と書いた音は、ふだんより少しスライドを手前にすると合いやすくなります。
まとめ
- 吹きにくさの原因は、1音ごとにスライドの方向が入れ替わる往復の動き
- 替えポジションを使うと、同じフレーズが8ストロークから5ストロークに減った
- ピッチベンドまで使うと4ストローク。ただし音楽的に自然かどうかが大前提
スライドの使い方は、文章より目の前で見たほうがずっとわかりやすいところです。札幌でトロンボーンを習ってみたい方は「札幌のトロンボーン個人レッスン」をご覧ください。30分の体験レッスンもあります。習い方の選び方は「札幌でトロンボーンを習うには?」にまとめています。

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